聲の形

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今日は映画「聲の形」の感想を。

映画を観終わってから原作を友達に借りて読み直してからの感想となります。

 

週刊少年マガジンで連載されていた同作を京都アニメーション制作により映画化。

もとは読み切りとしてマガジン誌に掲載され、その内容により反響を呼び連載へとなった文字通りの話題作でした。内容は耳が聞こえない女の子とその子をいじめていた男の子の話。少年誌でやる?!みたいな重い作品でした。連載も七巻刊行で終了し、その後京都アニメーションにより映像化されることが告知されました。

この時点では特にテレビアニメとも劇場アニメとも決まっていなかったとおもいます。正直インパクトの強いマンガではあったけどアニメ化には疑問符が残っていました。

また京都アニメーション制作というのも若干の違和感というか大丈夫か?というか、もちろん京都アニメーション、「京アニ」を知らないわけでもないけど最初から喜んで受け入れられていた印象は薄かったです。

 

そんな状態からあれやこれやと気付けば公開も迫り、なんと主題歌にはあのaikoだなんて!テレビでもうまいこと内容を隠して大々的に宣伝を流しています。同時期に公開された「君の名は。」の成功と連休のおかげか、どこの劇場でも人でにぎわっているようです。

 

久々休み とくになにもなし。

というわけでフラーッと見に行った次第であります。今回の劇場化に伴い書き下ろしの入場者特典special book欲しさに見に行ったのも事実です。

 

あらすじは説明しずらいので省略。

 

感想は泣ける、さすが京アニ、よくやってくれた。これに尽きます。

内容自体はところどころうろ覚えでしたが連載当時から読んでいたのもあり、ところどころの原作カットや話のつめこみ具合なども気になりましたが、大筋としてはブレずに終盤まで描かれており原作ファンの人でも安心してみれるのでは?前半の導入を丁寧にやっているなとそれもあってか後半は少し駆け足で少し説明不足になっていたキャラがいたのは確かですが、導入がしっかりできていないのよりは仕方ないものかと。ラストシーンを見て思ったのはこの映画は青春劇とかではなく主人公が赦しを得るまでの物語なんじゃないかと。もちろん勝手に思ってるだけなのでこうだとかいうものでもないと思うんですけど。

画についてはさすがの京アニ。画が綺麗とかじゃなくキャラの描写力が半端じゃない、特に冒頭10分だけでもうすでに胸が痛い。キャラ自体も原作の雰囲気といつもの京アニテイストの顔立ちとをうまくミックスしたものでとても安心して見られました。

次はキャラ。どのキャラクターも原作そのままでしたが、見返して思ったのは主人公だけ少し違うぞ?と。CMなどで声を聴くと何か違和感を感じていたのが観終わって気付きました。原作ではまだガキ感がところどころ残っていたのを、映画では大人びた感じ、悪く言うと少しナヨナヨした感じに変更されていました。それが改悪というわけではなかったのでストーリーの展開の都合でなったのでしょう。これについてはしょうがないというかそういうものとして受け止めました。

声についてはそれ以外で不満もなく、悠木碧劇場を堪能していました。早見さんについては言うまでもないでしょう。マリアの出番は心なしか原作より2割増しに思えるほど印象的でいいコメディリリーフというか癒しとして機能していました。唯一の俳優からの起用だった松岡さん。さすがに上手いとまでは言えませんが幼少期のヒリヒリする感情をうまく表現されていたので、これについても特に物語の雰囲気を損なわずにいたと思います。

そしてなにより音楽!これが素晴らしい!担当はagraphこと牛尾憲輔。エレクトロシーンでの活動をメインに電気グルーヴのサポートや近年ではアニメ「ピンポン」の音楽も担当されています。ひとつ前の記事の映画といやでも比較してしまうのですが軍配はこちらに。一番の点ではやはり映画との親和性。物語の邪魔にならず、感情の起伏となる場面でもしっかり心情に寄り添って聞こえてくる辺り流石だなと。サントラを買おうか少し検討しています。笑 そんなagraphさんのインタビューが映画公式サイトにて公開されているので下のリンクからぜひインタビューを読んでから見に行くのをおススメします。これを読むだけでも劇半の聞こえ方が変わってくると思います。


というあたりで感想は終わります。

 

名前を聞きに行く映画よりも満足度、充実度ともに高い映画でした。

ただ物語の性質上、人にすすんでお薦めするのは少し違うかな?と。どうか少しでも興味のある方はまずは原作を読んでから行かれるのをおススメします。

くれぐれも「君の名は。」のノリでミーハーカップルが見に行く映画ではないと思うのでやめてあげてください。それでも見に行く奴らは観終わってからどうぞ重い空気になって痛い目を見てください。ざまあみろ。

 

P.S. どうか劇場内が明るくなるまでは最低限の会話でお願いします、、、エンドロール流れ始めた段階で原作と違ったよねーとかしゃべり始めた隣の男子グループは世が世なら死刑でも僕はおかしくないと思います。喋るならとっとと出てロビーで駄弁ってろよクソが。